車を廃車にするとき、「専門業者に任せるしかない」と思っていませんか? 実は廃車手続きは、自分でも進めることが可能です。
ただし、必要な書類や流れをきちんと理解しておかないと、思わぬトラブルや余計な時間がかかってしまうこともあります。
本記事では、廃車を自分で行うために知っておきたい必要書類や手続きの流れ、費用の目安をわかりやすく解説します。
さらに、書類を準備する前に確認しておくポイントや、手続きをスムーズに進めるためのチェック方法も紹介します。
不安を解消しながら、自分で廃車を完了させるためのガイドとしてぜひ参考にしてください。
廃車を自分でやる方法とは
廃車は業者に任せるイメージが強いですが、実は自分で手続きすることも可能です。
費用を抑えたい方や、自分でしっかり管理したい方にとっては大きなメリットがあります。
ただし、必要な書類や流れを知らないと、役所や陸運局で手続きをやり直すことになり、余計に手間がかかってしまうこともあります。
手続きの流れ
廃車手続きの大まかな流れは「車の解体」→「書類の準備」→「陸運局での手続き」です。
まず、車を廃車業者に引き渡して解体してもらい、解体証明書を受け取ります。
その後、印鑑証明書や車検証などの必要書類を揃え、最寄りの陸運局で永久抹消登録や一時抹消登録の手続きを行います。
最後に自動車税の還付や保険の解約手続きを済ませれば完了です。
流れを把握しておけば、途中で混乱することなく安心して進められます。
必要書類一覧
廃車手続きに必要な主な書類は以下の通りです。
車検証、印鑑証明書(発行から3か月以内)、委任状(代理人が手続きする場合)、解体証明書(解体業者から受け取る)、自賠責保険証明書、ナンバープレートです。
これらを事前に準備しておくことで、陸運局での手続きをスムーズに行うことができます。
特に印鑑証明書の有効期限や車検証の記載内容は要確認です。
費用の目安
廃車にかかる費用は、自分で行う場合と業者に依頼する場合で異なります。
自分で進める場合、印鑑証明書の取得費用(数百円)、ナンバープレート返納に伴う手数料など、数千円程度で済むことが多いです。
業者に任せると代行手数料が加わるため1〜2万円程度かかる場合があります。
ただし、車の状態によってはリサイクル料の戻りや還付金でプラスになることもあるため、事前にシミュレーションしておくと安心です。
書類を揃える前に確認すること
必要書類を集め始める前に、いくつか確認しておくべきポイントがあります。
特に「所有者の名義」や「印鑑の種類」、「車検証の記載内容」は、後で手続きを進めるうえで大きなカギになります。
ここでしっかりチェックしておけば、窓口で書類不備を指摘されるリスクを減らせます。
所有者の確認
車検証に記載されている所有者が誰なのかを必ず確認してください。
ローンが残っている場合は所有権が販売会社や信販会社になっていることがあります。
この場合、廃車手続きを進める前に所有権解除の手続きが必要です。
名義が本人ではない場合は、委任状や追加の書類が求められるため、早めに確認しておきましょう。
印鑑の種類
廃車手続きでは「認印」ではなく「実印」が必要です。
実印と印鑑証明書が揃っていないと、陸運局で手続きができません。
特に普段実印を使わない方は、どの印鑑が実印登録されているかを確認しておきましょう。
もし未登録の場合は、市区町村役場で事前に登録しておく必要があります。
車検証の扱い
車検証は廃車手続きに必ず提出が求められる重要書類です。
紛失している場合は、先に再発行を行う必要があります。
また、記載内容が古い住所や氏名になっている場合も、手続きがスムーズにいかない原因になります。
その場合は、住民票や戸籍謄本を添えて訂正を行う必要があります。
手続きの進め方を簡単チェック
廃車の手続きは、すべてを自分で行う方法と、解体業者を利用して一部を代行してもらう方法があります。
どちらを選ぶかによって必要な準備や手間が変わってくるため、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
陸運局での手続き
陸運局で行う主な手続きは「一時抹消登録」か「永久抹消登録」です。
一時抹消は一時的に使用を中止する手続きで、車を再び使う可能性がある場合に選択します。
永久抹消は完全に廃車にするもので、解体証明書が必要です。
窓口では書類を提出し、不備がなければ数十分で処理が完了します。
ナンバープレートも同時に返納するので、忘れずに持参しましょう。
解体業者の利用
廃車の手続きを自分で進める場合でも、多くの人が解体業者を利用しています。
解体業者は、車を運搬してくれるだけでなく、解体証明書の発行や抹消登録に必要な書類の準備もサポートしてくれるため、手間を大幅に減らせるのが特徴です。
特に、車が動かない状態だったり、長期間放置していて自走できない場合には、業者によるレッカー移動サービスは大きな助けになります。
ほとんどの業者は無料で引き取りに対応しているため、余計な費用をかけずに安心して依頼できます。
さらに、車にまだ価値がある部品や資源(金属・パーツなど)が含まれている場合、その分を査定して買い取ってもらえるケースもあります。
スクラップとして処分するだけでなく、思わぬ臨時収入につながることもあるため、経済的にもメリットが大きいといえるでしょう。
利用する際は「自治体からの許可を得ているか」「発行される書類が正式なものか」を必ず確認することが重要です。
廃車手続きを安心して終えるために
廃車は一見すると複雑で面倒に感じますが、流れや必要書類を事前に把握しておけば安心して進められます。
特に所有者や印鑑、車検証の内容確認を怠らないことが、スムーズな手続きの第一歩です。
自分でやれば費用を抑えられますし、業者を利用すれば手間を省くことができます。
ライフスタイルや希望に合わせて方法を選び、最後まで確実に手続きを完了させましょう。